ハードパン ドイツパン専門店が毎日営業しないワケ

お客さまから「毎日営業してほしい」

「オープン日数を増やしてほしい」

という声をいただきます

 

ありがたいお言葉です

それほど食べたいと

思ってくださっている

 

ですが

自家製酵母を使用したパンの特性と

深い香り、味わいを引きだす製法をとりながら

十分な量の製造をひとりで行うと考えると

現状が限界値、なのだと思います

 

製造をするうえで大切なのは

“いかに多く作るか”

”いかに売り上げるか“

ではありません

 

衛生的な環境を保つのが大前提であり

品質のよいものを

ひとりひとりのお客様に

柔らかい心を持ちながら接する

そのためには今以上、営業日を増やすのは

得策ではないと判断しています

 

自家製酵母は

イーストに比べて

気にかけるところ

管理するところが格段に多くなります

 

せいわやで使用している

自家製酵母は全部で5種類

それぞれに適した管理のやり方があります

イーストのように

パンを焼きたいときに

パラパラ…っと

使える便利な代物ではありません

 

また、自家製酵母は

イーストよりも保有している

酵母菌の数が格段に少なく

発酵力、膨張力に欠け

発酵に長い時間を必要とします

 

デメリットはありつつも

酵母と生地が長く触れあうほど

香り、旨みの有機成分が生成され

パンは美味しくなる

 

自家製酵母の短所を逆手にとり

長所にできるよう

あえて1次発酵に

15〜18時間かけています

 

湯気がたった皮の香ばしい香り

噛みしめると染みだす旨み

口の中で溶けていく食感

黄色みがかった気泡がたくさんの生地

甘い小麦の風味

 

色鮮やかな表情は

自家製酵母ならでは

自然からの特別なギフトです