「ありがとうございます」
お店を後にするお客さま
1人ひとりにかけるこの言葉に
どれほどの重みがあるか
きっと
私たち夫婦にしか
分からないことでしょう
ひとり製造のため
ご用意できるパンには限りがあります
整理券制になりお客さまには
2回も来ていただかなければなりません
整理券をお持ちでない方は
日によって来店できる時間が変わります
オープンしている時間は短く
売り切れ次第、閉店する
なんて都合があわにくいのでしょう
こんな買いにくいパン屋
あまりないですよね
それでも整理券を取りに
並んでくださる方がいる
ほかのお店と競争しよう
などとは思いません
わたしが持つ能力
体力を最大限つかいながら
作れる範囲で
なるべく多くのパンをご提供する
作ったもの全てに責任を持ち
もし何かあったときは
頭をさげてあやまり
お顔を拝見しながら
来てくださったことに対して
ありがたい気持ちを忘れずにいたい
そのためにはある程度
お客さまに気持ちを寄せられ
今後、長く続けられるくらいの
余力を残した製造量
である必要があります
そんな小さなお店です
チェーン店には敵いません
多分、近所にパン屋があったら
成り立っていなかったでしょう
今、せいわやが居る物件は
以前パン屋さんをされていた方から
お借りしているもの
借りるチャンスがなければ
今はなかった
幸運とご縁のあたたかさに
囲まれている
もしくは守られているのかもしれません