ありのままの自分を受け入れるには、どうすればいいのでしょうか。
自分を認められずに苦しい方にとって、解決したい疑問なはず。
私なりの解釈ではありますが、今回は自分を認め、受け入れるための「答え」についてお話ししていきます。
まず大切なのは、肩書き、容姿、仕事の実績、所有資格など。「人間の評価に関わる部分」に対して注目をはずすこと。
そして、
自分を形成してきた過程に愛情を持つ
が重要です。
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自分を形成してきた過程に愛情を持つとは 人生を丸ごと受けとめる
- 自分を形成してきた過程とは?
- 過程に愛情を持つとは?
この2つについてご説明します。
1つめの「自分を形成してきた過程」とは、これまでの"人生"を指します。過去とも表現できます。
もし今、漠然とした生きづらさを抱えているなら、その生きづらさを作ったきっかけに注目してみるといいかもしれません。
例えば、
- 心にひっかかる過去の出来事
- トラウマのきっかけになった出来事
- 容姿にコンプレックスを持った出来事
- 他人からの評価を恐れるようになった出来事
- 人前に出るのが過剰に苦手になった出来事
- 恵まれた環境ですごせなかった幼少期の出来事
など。
さまざまな出来事を経験し、その間、複雑な感情に襲われたはずです。それらを乗りこえてきた過去〜現在までのすべてが「自分を形成してきた過程」です。
そして2つめの「過程に愛情を持つ」とは、これまでの人生で体験した出来事すべてに評価をくださず、素直に受けとめることです。
大人になっても、過去の出来事を消化しきれずに今もモヤモヤしている。出来事を経験した当時、悲しみや苦しみを感じていた、など。とくに過去から現在までの「感情」を、否定せずに理解してみてください。
それができると、自分自身に前向きな感情が持てるようになります。
もしできるなら、頭の中で苦しんでいる自分を思い浮かべ、抱きしめてあげるようなイメージを持ってみるといいかもしれません。その過程があったからこそ、今があると思えたら素晴らしい。
これが自分を形成してきた過程に愛情を持ち、ありのままの自分を受け入れる、です。
過程に愛情を持てれば他人にも優しくなれる
これまでの人生に愛情を持てるようになると、自分に優しくできるのは想像できますよね。
ただ、それだけではありません。自分の人生に愛情を持てるようになると、他人の人生にまで愛情が持てるようになります。
つまり、他人にも優しくなれるのです。
たとえば、職場でトラブルがあり、うつ病になってしまった人が目の前にいたとします。
うつ病になるまで追い詰められるなら、もしかしたら職場でいじめやモラハラがあったのかもしれません。ブラック企業で、朝は早く、夜は遅くまで働きづめだったかもしれません。
というように、自分を形成してきた過程(人生)に愛情を持てれば、現在にいたるまでの過程には何があったのか。どんな気持ちになったのか。と、他人に対しても思いやりのある態度で接することができます。
うつ病になった本人からすれば、現在の姿は本人は望まない状態かもしれません。悩みや悲しみに揉まれてきても、今ここに存在している。それだけで素晴らしいことだと思えてこないでしょうか。きっとこの温かい感情こそ「他人の人生にまで愛情が持てるようになる」だと思います。
自分に優しくできるなら、他人にも同様に優しくできる。逆もしかりです。
他人には優しく、自分には厳しい。人間はそんな器用にできていません。
ありのままを受け入れるのは「甘え」や「わがまま」ではない
ありのままの自分を受け入れるには、自分を形成してきた過程(人生)に愛情を持つことだとお話ししてきました。
しかし、いざ実践してみようとすると、はじめは違和感があるかもしれません。
自己嫌悪・否定が強いほど「ありのまま」などの言葉に対して嫌悪感が強まり、拒絶したくなるはずです。綺麗事だ、バカバカしいとさえ思うかもしれません。11年間、うつ・過食に悩んでいた私もそうでした。
もっといえば、
「ありのままを受け入れるなんて諦めているのではないか」
「我がままではないか」
「向上心をなくしていいのか」
とさえ、思っていた時期もありました。
でも、そんなに責めなくても大丈夫。むしろ受け入れたほうがプラスに働くのです。
それを裏付けるために、精神科医 水島広子先生の著書の一節をご紹介します。
他人の目を気にして「ありのまま」を認めないほうがわがままなのです。なぜなら「他人の目」を気にすることは、「自分がどう見られているか」ということを、相手を思う気持ちよりも重視した自分中心の考え方だからです。
引用元:他人の目が気になる人へ 自分らしくのびのび生きるヒント p.71〜72より
ありのままを受け入れてしまったら、人間としての成長すら止まってしまうのではないかと心配になるでしょうか?(中略)現状を受け入れても今後の進歩は可能ですし、逆に現状を受け入れなければ、「もっと努力していればよかった」と過去のことばかりにとらわれてしまい、これから可能な進歩すらできなくなってしまうでしょう。
引用元:「見た目」が気になる!症候群 p.80〜81より
ありのままの自分を受けれるのは、決してわがままではないのです。
安心して受け入れてくださいね。
この記事で紹介した本
精神科医 水島広子先生の著書は、自信がない、他人の目が気になる、容姿が気になる、努力して自信をつけたら私は変われるはず!と思い込んでいる方におすすめできる本です。
これまで考えてきたことがガラッと覆され、生きやすくなるヒントが詰まっています。
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