91歳から学ぶアンチエイジングに操られない生き方

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老化、アンチエイジング。

この2つの問題は、女性には重くのしかかってくる問題ですよね。

下垂している肌、刻まれていくシワ。美容外科医の方のお話だと、老化とともに顔の骨は萎縮し、鼻は肥大化していくそうです。

人は必ず老いる。私もその老いを感じ、恐怖する私がどこかにいます。若さを失い、絶望したくない。そう感じるのは自然なことだから、怖がってもいいとも思います。

でも、必死に抗おうとするのは違うと思うのです。まるで「若くあらねばならない」というアンチエイジングの呪縛に、操られているような感覚になるからです。

不安、焦り、恐怖をなくし、心地よく歳を重ねるにはどうすればいいのでしょう。私は「老化に対して柔らかい価値観を持つ」が大切だと考えています。

改めて、アンチエイジングとどう接していくか。見直していきたいと思います。

不安 焦り 恐怖は「若くなければならない」に操られている

アンチエイジングとは「抗老化」のこと。老化に抗う、です。

以前の私は、

たるんではいけない
シワは作ってはいけない
シミは早く消さないとならない

老化に抗おうとするたび、不安、焦り、恐怖を感じていました。「早くどうにかしなければならない」と、美容外科のホームページを眺めては、夜がふけていく経験は何度もあります。

こうして感情や行動にまで影響が出ている様をみて、気がついたのです。

アンチエイジングに操られている、と。

しかし、なぜ「こうでならないとならない」と、思うのでしょう。

女性として扱われなくなるから?
誰かから嫌われないために?
チヤホヤされたいから?

老化=悪いこと。それによって起こりうるかもしれない現象に、恐怖しているんですよね。

本来アンチエイジングは、自分自身がよい状態になり、心地よく過ごせるためのものであるはず。他人のためにするのは、本末転倒。

たとえ「老けたから」という理由で離れていく人がいたら、その程度の浅い人間関係だったのでしょう。冷静に考えれば、外見のよし悪しで態度を変える人のために、アンチエイジングをするなんて……。

チヤホヤされたいなら、自分自身でチヤホヤしようではありませんか。

老いをどう受け止めるかで変わる 教えてくれたのは祖母だった

数年前の自分と比べて、わずかにですが「老化しているんだろうな」と気がつく部分があります。

例えば、よく動かす部位にシワができるようになったり、痩せたせいもあるかもしれませんが、いくらか胸が萎んだような気がします。昔はもっとボリュームがあったような。

あぁ、こうやって人は少しずつ、気がつかないくらいゆっくりなスピードで若さを失い、老いていくのですね。

以前の私なら、どんな美容医療をしようかと血眼になって探し、費用をどう捻出するかを考えていたはずですが、疲れるんですよね。なので、やめました。

このような心持ちにしてくれたのは、91歳になる祖母の影響が大きいと思います。

明るく活発で、毎週日曜日は電車移動をして出かけるくらい、元気なおばあちゃんでした。笑顔を絶やさず、どんな人からも好かれ、自分よりも他人の世話の方を優先するような人でした。

過去形なのは、年齢の割にしっかりしている祖母だったのが、物忘れがひどく、電車の中に財布を忘れたり、トンチンカンな作話をしだすように。「詐欺にあった、お金を取られた」など、本当かウソかも分からない話もする異変が多々あり、検査した結果、認知症だと発覚したからです。

「老い」を強調しているわけではありません。「認知症になっても祖母は美しい」と、言いたいのです。

私の父、祖母からみれば息子の死も、やつれながら、悲しみながら、乗り越えました。祖母にも当然のように父母がいて、たくさんの兄妹、友人知人がいました。父や母は幼いころに亡くしたそうです。兄妹もほとんど亡くし、長女である祖母が残っています。

91歳にもなると、生きている者はほとんどおらず、息子も早くに亡くしてしまった。ある日、色々な人の死に携わってきたことについて、祖母はこう言っていました。

「私は、色々な人に生かされているのよ」と。

思い出話をする祖母の目は、大切な人たちの死を背負い、悲しくも、あたかい眼差しでした。

そんな「祖母」という人間を形成してきた歴史をふり返ると、今は塞ぎ込むようになり、話も上の空になりましたが、年齢さえも、老いさえも、シワさえも、尊いものだと思います。

老いとはそういうものだろう、と思うのです。自分に対しても、他人に対しても。

老いや若さに人生を奪われないで 大切なのは「今この時」

アンチエイジングに操作され、不安や焦りを感じる。

こうなるかもしれない、ああなるかもしれない。捨てられてしまうかもしれない。

これは「起きるかわからない未来を恐れている状態」とも言えるでしょう。

どうでしょう。老いや若さなどの自分の将来の心配ばかりで「今この時」が、空っぽになっているではありませんか。

私もときどき、「醜くなったら、夫に見捨てられてしまう」という考えが頭をよぎることもあります。

女性ですから、見た目を気にするのも大切です。ボサボサ頭ではいてはダメ、ムダ毛のお手入れもしなくちゃ、シミをそのままにしてはダメよ、と。

でも、アンチエイジングよりも大切なのは、目の前にいる夫ですよね。一緒に食事をとり、会話をしてコミュニケーションをとり、笑いあうこと。疲れている夫を労わること。

老いや若さがどうこうより、今この瞬間にくり広げられている自分の人生の方が、よっぽど大切ではないかと。

それに「老化」は悪いことばかりではないと思います。

若さを失ってしまうものですが、それと引き換えに人間的成長ができる。経験を積んだからこそ、若いころよりも生きやすくなり、楽しめる術を得られると私は思います。

老化と仲良く接しながら、心地よく「今この時」を生きていきましょう。

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この記事を書いた人

Seina

Seina

整形と減量で生まれ変わったライター。当ブログでは「美しくなること」をメインテーマに執筆。コラムやエッセイはnoteで更新中。ご連絡はお問い合わせからお願い致します。>詳細プロフィールはこちら