スーパーの店頭にチョコレートが並ぶ時期がすぎましたね。
地元のスーパーでは、14日の夜からGODIVAのチョコが見切られていました。
本来だったらバレンタインの贈り物として、夫に手作りお菓子をつくっているはずだったのですが、今年は作れませんでした。
マルシェにバレンタイン向けスイーツを出品するため、全力投球したからです。
自分の商品を販売する。生まれて初めてのこと。買ってもらえるかどうかもわからない。
時間をかけて手間暇かけてつくっても、売れ残るかもしれない。
パン屋さんのスペースを借りて出品 90分で完売
「マルシェに出品した」といっても、いまいち想像できないですよね。
マルシェを簡単に言えば「複数の出店者が商品を出品しあう場」のことです。
よく道の駅にいくと、さまざまな農家さんの野菜やお惣菜が並んでいますよね。あんな感じです。その出品者側になりました。
私の場合はパン屋さんの一部のスペースを借りて、商品を出品しました。
ちょうどバレンタインに近い日程だったので、デビュー戦はバレンタイン向けスイーツ。何を作ろうか悩みました。チョコレート系は絶対だけど、衛生面を考えて焼き菓子がいい。原価の問題もある。
バレンタインだから贈答用を意識した方がいいだろう。ブラウニーを箱詰めすることに決定。そのほかには、手軽に食べられるチョコレートクランチを。
いざメニューが決まると、今度は試作。
上手くいかずに改良を重ねながら、練習だけで18cmのスクエア型のブラウニーを計10台焼きました。冷蔵庫、冷凍庫がブラウニーだらけ。職場に配り、親戚・友人に送り……。
菓子製造許可がおりたキッチンを借りて、いざ本番。2品を作成しおわるまで3時間。翌日にまたレンタルして、カット・梱包に3時間。
ここまでやって売れなかったらどうしよう。実際に出品してみたら、予想をはるかに上回る売れ行き。出品した私自身が驚きました。
なんと、オープン90分で完売御礼。ありがとうございました。
利益は手元に残りにくい それでも私は作って届ける
マルシェに出品する商品を作るには、食品衛生責任者を修了したものが、菓子製造許可がおりたキッチンで製造するのが大前提です。
菓子製造許可がおりたキッチンを所有していないので、作成から梱包まですべての工程が終わるまでレンタルし、商品を作りました。
レンタル時間は、6時間。
積極的にオーガニックの薄力粉、チョコレート、ココアパウダー、はちみつ。未精製の砂糖、グラスフェッドバターなどを取りいれているため、原価だけでも高めになっています。
それなりに価格をあげて販売していますが、キッチンレンタル代は売上の45%にあたるので、手元に残るのはそこまで大きい金額ではありません。
利益優先でやろうと思えば、いくらでもできます。
バターを使わずにショートニングにする。安い薄力粉、白砂糖を使う。添加物を加えて日持ちさせる。
原価がさがった分、利益を上乗せできます。日持ちもしやすい点では、出品者としては有難いことです。
長く販売期間を持てる、つまりそれだけ買ってもらえるチャンスがあるわけですから。
では、利益が低いのになぜやるのか?
大切な人への贈り物になるようなものを作りたいからです。
私が作ったもので健康になってもらいたいからです。
よい影響を受けてほしいからです。
だから、不誠実なことは絶対にしたくない。
その思いだけです。
あなたの親、子供、パートナー、親戚 大切な人に勧められるものを
商品を作りながら、思い浮かべていることがあります。
食べてくれた人が、
「美味しい」
「この商品、いいわね」
「また買いたい」
と、前向きに捉えてくれる。
さらに両親、お子さま、旦那さまや奥さま、親戚に贈りたい。勧めたいと思ってもらえる。そんなビジョンを。
ブラウニーの生地を分離しないように、温度を測りながら慎重に混ぜるとき。
トッピングをきれいに見えるように乗せているとき。
生地の破片末で、パッケージが汚れないように慎重に詰めているとき。
思い浮かべています。
だからこそ、原材料は質のよいものを使うのは、絶対に曲げられないのです。
大切な人。たとえば夫、友人にお菓子や料理を作るとき。いい食材を積極的に使っています。
なのに、お客さまに作るものは粗悪な原材料を使って利益を得る、というのは違うのではないかとも。そういう商売はしたくはないのです。
わたしにとって大切な人も、お客さまも平等。誰にも嘘はつかず真っ当なビジネスをしたいのです。
よい商品を作る。大切な人に勧められるような商品を作る。そんなものが届けられたらいいなと思っています。
私たちは「静和屋(せいわや)」です

静和屋(せいわや)
というブランド名で活動しています。
「私たち」と表現したのは、私が活動する背景で夫の大きな支えがあるからです。いつか私たち夫婦のお店なり、工房なりを持ちたいと考えているので、私たち。
そして、私と、夫の名前の頭文字をとったブランド名でもあるためです。
デビュー戦は完売御礼となりました。が、戦はまだはじまったばかり。
土曜日限定でオープンしているお店で、毎週出品するのが目標です。そろそろ、メニューを決めて試作をしないと。
今週は何をつくろうかな。
▼静和屋公式インスタグラム
www.instagram.com
自家製レーズン酵母でパンも焼いています。近々、出品するかもしれません。
出品先の情報 ライ麦パンと自然派食品のお店 ミモザ
店名
ライ麦パンと自然派食品の店 ミモザ mimosa ~Natural foods market~
住所
千葉県船橋市高根台6-24-15
営業日時
毎週土曜日 11:00〜16:00
TEL
047-463-7733