むちゃ食い 非過食嘔吐を克服するまでの道のり (16)過食をした自分に後悔 罪悪感を持たないのが克服への第一歩

こんにちは、メンタルケア心理士のseinaです(@st_0905

過食をした自分に対して「また過食してしまった」という後悔や罪悪感。「やめようと決めたのに出来ないなんて」と、責めていませんか。

後悔、罪悪感、自分を責める気持ち。過食をした自分に対してネガティブな感情を抱くほど、過食克服からは遠ざかってしまいます。

ネガティブな感情が過食をおこすエネルギー源になるからです。

過食がやめられないのはネガティブな感情が原因かも

長期間、過食がやめられない方。それほど強い精神的ストレスがあり、過食でしか心の安定を保てない状態になっているのかもしれません。

その理由を説明するために、過食が起きる仕組みを簡単におさらいをしつつ、私の経験談をお話しします。

まず、過食には大きくわけて3つのタイプがあります。

①栄養・カロリー不足型
痩せたい気持ちから無理な食事制限をして、その反動で飢餓状態になり過食がおきているタイプ。痩せたい気持ちが強く、無理な食事制限をくり返すのが特徴

②精神的ストレス型
ネガティブな感情による、精神的なストレスを発散するために過食をするタイプ

③混合型(栄養カロリー不足+精神的ストレス)
1と2が両方あわさっているタイプ

過食が長期化しやすい傾向にあるのは、

②精神的ストレス型
③混合型

です。

共通点は「精神的ストレス」です。

過食をした自分に対して、後悔や罪悪感を持つ。自分を責める。自分の体型を非難するなど。ネガティブな感情による蓄積した精神的なストレスを解消するために、過食が起きている状態です。

ネガティブな感情と過食について、摂食障害に関する著書を書かれている精神科医 水島広子先生の本にはこうあります。

怒りや罪悪感、不安を増すようなことをすると、過食はますますひどくなります。つまり、怒りや罪悪感や不安そのものが過食のエネルギーなのです。過食を止められない自分が嫌いだと思えば、過食はひどくなります。 あるいは、「こんなことを続けていたら自分はどうなるのだろう」と思えば、やはり過食はひどくなります。

引用元:拒食症・過食症を対人関係療法で治す p.85より

過食と11年以上たたかってきたので分かるのですが、過食をする自分に対してネガティブな感情を持つほど悪化すると断言できます。

11年以上続いたのは「③混合型(栄養カロリー不足+精神的ストレス)」だったから。中でも精神的ストレスが、長期化する最大の原因でした。

痩せたい気持ちが強く、極端な食事制限やダイエットをする。精神的なストレスが発生すると、すべて過食で解消。

ほかの方法で精神的ストレスを解消しようとウォーキングに出かけたり、入浴をしてみたりと色々な方法を試しました。しかし、私の精神的ストレスは、やはり過食でしか解消されないものでした。

常にとりまく自己嫌悪、自分への不甲斐なさ、無価値感。過食をやめられない自分を否定する気持ち。やめようと決めたのに実行できなかった罪悪感。

これらのネガティブな感情が自分の中で渦をまいて大きくなり、気分が悪くなるまで食べて誤魔化さなければならないほど、精神的ストレスが強かったのです。

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過食した自分を責めるのは逆効果

過食をした自分に対して「またやってしまった......」と後悔や罪悪感を持ったり「何で過食をやめられないんだろう」「私は食べてばかりで醜い」などと自分を責めると、不思議と過食したくなりますよね。

あるいは「早く過食をやめなければならないのに」と焦ったり、「一生やめられないのでは」と不安を感じるのも同様なはず。

このことから明確にわかるのは、後悔、罪悪感、自責、不安などのネガティブな感情が、過食を引きおこすエネルギー源であることです。ネガティブな感情が湧くと、精神的ストレスを増やす。過食の引き金となるモヤモヤ、イライラが蓄積していくからなのでしょう。

過食だけではなく、他の部分に対する自分への悪口にも同じことが言えます。

例えば「痩せなくちゃ」という考え方。女性ならよくあることだと思いますが「痩せていない私はダメ」という遠回しの自己否定になります。これも、ネガティブな感情の一種です。

また「太っているのは自己管理ができていないからだ」 「太っている私は価値がない」などの体型を気にしがちな女性がよく陥りやすい批判的な考え方もじわじわと自分を傷つけ、精神的ストレスを蓄積させますます。たとえ、心の中であってもです。

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「ネガティブな感情が過食を悪化させる」と理解するだけで上出来

ここまでお話ししたことを整理してみます。

  • ネガティブな感情は精神的ストレスを生みだし、過食を引き起こす
  • 過食をした自分に対してネガティブな感情を抱くと精神的ストレスが蓄積
  • 精神的ストレスの蓄積は過食を悪化させる
  • 自分への悪口も精神的ストレスの蓄積につながる
  • 過食が長期間やめられない場合、それほど強い精神的ストレスがあるのかも

「ネガティブな感情こそ、過食のエネルギー源になる」というお話しでした。

過食をして癖のように自分を責めたり、後悔したりするかもしれません。でも、この記事を読んでくれた方、一旦落ちついて考えてみてください。

腑に落ちないかもしれませんが、まずは「ネガティブな感情は過食を悪化させる」と理解するだけで十分。「理解している」「理解していない」では、心のあり方に大きな違いが起きるのではないでしょうか。

そもそも過食をすること自体、悪いことではありません。むしろあなたにとって必要な行為なのです。

その理由は、また次回のブログで。

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▲引用に使用した本はこちら

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