綺麗になりたい女性がネガティブ思考をしてはいけない理由/ストレス、自律神経、ホルモンの関わり

キレイになりたい女性が、ネガティブ思考を持ってはいけない理由。

ストレスになるからです。

「ストレス=悪いもの」というイメージがありますが、すべてが悪いわけではありません。「適量かどうか」が重要なのです。

女性に意外と多いのではと思うのは、ネガティブ思考が癖になり、自らストレスを発生させているケース。

ストレスが過剰になった場合、さまざまな悪影響が起こります。

自律神経を乱し、ストレスホルモンを分泌させ、心だけではなく身体の不調にもつながります。体脂肪が増える要因にも。

心当たりのある方は、ネガティブ思考がどれだけ美容に悪影響なのか知っていただきたいのです。

そこで今回は、

  • ネガティブ思考とは?
  • なぜネガティブ思考がストレスになるのか?
  • ストレスが起きるとどうなるのか?

について、お話ししていきます。

抑うつ状態が続いている方へ

1日中、抑うつ状態が続く。ポジティブな感情がまったく湧かない。食欲減退、または増加。不眠、過眠。疲労感、無気力感、焦燥感、無価値観、罪責感を抱く、など。


このような状態が2週間以上つづく場合、何らかの精神疾患な可能性があります。精神科・心療内科・メンタルクリニックにかかり医師の診察を受け、専門家のもと適切な治療をうけてください

ネガティブ思考=考えると嫌な気持ちになる思考全般のこと

ネガティブ思考とは、

  • 〇〇さんと比べて私はダメだな
  • 私なんてブサイクだからどうせ
  • もっとあの時こうすれば良かったのに
  • 私なんてダメなやつだ
  • 私は生きている資格がない
  • 〇〇が起きたらどうしよう

自責、自己嫌悪、自己否定、後悔、不安、他者との比較など。

「考えると嫌な気持ちになる思考全般」を指します。

ネガティブ思考が癖になっていると、四六時中、その考えで頭がいっぱいになっているのではないでしょうか。むしろ「こういう性格だから」と、捉えている方もいるかもしれません。

癖になっている。性格だから当然だと捉えていると、ネガティブ思考によって自分が傷つき、ストレスを感じていることすら気がつきにくいはずです。

しかし、見えないだけで、気がつかないだけで身体は悲鳴をあげています。

生理心理学的にみたネガティブ思考がストレスになる仕組み

ネガティブ思考がストレスになる仕組みは、自律神経やホルモン分泌と深く関わりがあります。

一連の流れで表すと、こうなります。

①ネガティブ思考の発生

②嫌な感情になる。脳にある視床下部に情報が送られる

③身体が「何らかの対応をしなければならないこと」と察知する

④交感神経が活性化

⑤ストレスの発生

⑥副腎からストレスホルモンであるコルチゾールが分泌
耳下腺からαアミラーゼが分泌される

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つから成りたち、無意識的に環境の変化に身体を適応させる働きがあります。

交感神経
→覚醒、緊張、興奮、活動に関わる自律神経。主にエネルギーを使うときに活性化

副交感神経
→睡眠、鎮静、弛緩、休息、消化に関わる自律神経。エネルギ補給や、身体を休めるときに活性化

交感神経が活性化する「エネルギーを使う」とは、「何か対応しなければならないことがある」という状態を指します。

身体を動かすだけではなく、何かを考えたり、感じたりする精神的な対応をも含まれます。

ここでネガティブ思考と、ストレスがどのように関係してくるのでしょうか。いまいちピンとこない方もいるかもしれません。

簡単にお伝えすれば、

交感神経の活性化こそ、ストレス反応なのです。

ネガティブ思考が発生し、嫌な感情になる。身体にとっては「何か対応しなければならないこと」になり、交感神経が活性化します。この交感神経の活性化こそ、ストレスによって起こる反応、というわけなのです。

私たちの日常では、周囲でさまざまな「何か対応しなければならないこと」が起こります。

たとえば朝起きて「これから1日をスタートさせるぞ」という気持ちになり、活動しはじめるのもそうです。環境の変化に適応するために、エネルギーを必要とする行為すべてに交感神経が使われます。

つまり、

♦︎何か対応しなければならない出来事
ストレスの原因

♦︎それによって起こる体内の変化(交感神経の活性化)
ストレスによって起こる反応

なのです。

何か対応しなければならない出来事は、大きい小さいは関係ありません。交感神経が活性化すれば、どんなことも身体にとってはストレスになる。

ただ、その程度が問題です。

ネガティブ思考が1日に何度も、何時間もおこなわれていたら?

身体を休めなければならないときも、ネガティブ思考に囚われていたら?

交感神経を酷使しすぎてストレス過多になり、身体に支障をきたすでしょう。

ストレスにさらされ続けると不調が起きる

ネガティブ思考により交感神経が活性化。

その際に生じるストレスにさらされ続けると、どのような不調が起きるのでしょうか。

1つは、エネルギーの消耗による疲労です。

人間がストレスを感じると、交感神経が活性化し、副腎からストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。

コルチゾールは肝臓から糖分を放ち、エネルギーを確保する働きがあります。そのため、ストレスに対応し続けていると、エネルギーを消耗して疲労します。

ネガティブ思考が続いて気分が重たくなり、無気力感、疲労感、倦怠感が起きるのは、このエネルギーの消耗によるものです。

ストレスによってエネルギーの消耗が続けば、抵抗力・免疫力が弱まり、風邪やウイルス性の疾患にかかりやすくなることも。

2つめは、ストレスや自律神経の乱れによる身体的・精神的な不調です。

ストレスによる不調が身体のどの部分にあられるかは、人それぞれ。

交感神経が過剰に働き対応しきれなくなった証拠として、頭痛、胃痛が起きる。過度に胃にあらわれた場合、胃潰瘍。

呼吸器系にあらわれた場合は、過換気症候群(過呼吸)になる可能性もあります。

身体が休まらず不眠、イライラ、焦燥感、情緒不安定な精神状態にもつながります。

また、消費したエネルギーを求めるために、食欲が刺激されることもあります。

交感神経を酷使してエネルギーがなくなれば、当然、身体はエネルギー補給を求めます。副交感神経は食物の消化のときに活性化しますので、消化活動が起きれば副交感神経の活動に切りかわる。食べることで、交感神経の活動をおさえようとしているのです。

先ほどもお伝えした通り、嫌な感情になると視床下部に情報が送られます。視床下部は自律神経の中枢でもあり、ストレスに弱い性質があります。

ネガティブ思考により嫌な感情がつづけば、視床下部に影響を与え、自律神経を乱す要因になるとも考えられます。

3つめは、ストレス太りの可能性です。

コルチゾールの働きにより、肝臓から糖分を放ち、エネルギーの確保をします。この時、一時的に血中の糖がふえます。

血中に増えた糖分に対応するため、膵臓からインスリンが分泌。血中の糖分が、体内に取り込まれやすい状態になります。その結果、体脂肪の合成を招くことも。

いわゆる「ストレス太り」とは、ストレスによるドカ食いだけではなく、ホルモン分泌による内因的な問題も関わります。

ストレス過多は、体重増加の要因にもなりえるのです。

▼ネガティブ思考に関するツイート

ネガティブ思考の減らし方はこちらの記事を

では、どうやってネガティブ思考を減らしたらいいの?

と思った方は、こちらの記事をご覧ください。

▲自分のネガティブ思考に潰れていたくらい、THE 悲観的人間だった私。ネガティブ思考を減らすために役立った考え方、捉え方をまとめています。

▲キレイになりたいけど、ネガティブ思考が邪魔をして上手くできない。そんな方には「日記」をおすすめしています。

感情を書く行為は「筆記療法」とよび、ストレス緩和になると認められています。

うつ・過食に10年以上悩んだ私も、苦しかったころは日記をつけていました。結果的に快方にむかい、ネガティブ思考も減ったので効果的でした。

当時の日記を公開しながら、具体的に何を書けていたのかをnoteでまとめています。ペットボトルのお茶2本分でお読みいただけます。

ただし、ネガティブ思考を減らす上で注意していただきたいのは、

「ポジティブにならなきゃダメ」
「ネガティブ思考はダメ」

と、考えること。

自己否定になります。

ネガティブ思考だからといって、それ自体が悪いわけではありません。ダメな人間でもありません。

悲観的になる自分を「ネガティブ思考になっちゃうんだよね」と、よい・悪いの評価をくださずに現状をそのまま受けいれる。

これから減らす努力をしていこう、と考えればいいのです。

ネガティブ思考が減れば、自動的にポジティブになれるわけですから。

この記事の補完に使用した参考文献

文部科学省後援 こころ検定4級公式テキスト

文部科学省後援 こころ検定2級対応/メンタルケア心理士®︎講座 精神解剖生理学基礎