せいわや

千葉県船橋市の住宅街で自家製酵母のハードパン・ドイツパン専門店を営む傍ら、農業をしている店主の備忘録です

サンマルツァーノトマトは大失敗 冬野菜の準備と枝豆チーズベーグルと

「茹だるような暑さ」をこえる表現を見つけたいほどに長かった夏が終わり、早いもので10月中旬が過ぎました。

夏の長期休業をへて通常営業に戻り、そろそろ冬限定の特別商品(シュトレン、クグロフなど)に取り掛からなければならないと合間を見つけては試作を。変わらず休日は畑にかよう日々が続いています。

我が家の車が故障し、これを機に処分。タイムズレンタカーで。

涼しくなってきましたので、畑では夏野菜から冬野菜の準備がはじまっています。

前回の記事では「サンマルツァーノトマトが成長中」と書きましたが、実はその後、失敗に終わりました。

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カメムシが大量発生 猛暑に水不足でトマトが実らず

種から育苗し、定植したサンマルツァーノトマトの背丈はぐんぐん成長。

暑さが本格化する頃には花が咲き、実りはじめたもののカメムシが大量発生。トマトの根本にびっしりと大群が這いずり回っているだけではなく、収集がつかないくらいアチコチに。手でとれる程度に捕殺したところで、木を見て森を見ず状態。根本の大軍をみると、無意味と感じられるくらいに発生していたのです。

もー、本当にイヤ。

せっかくなった実は赤くなる前に吸われ、そこから果肉が痛むケースがほとんど。仕方なく農薬を散布し、カメムシはいなくなったものの、今度は36℃をこえる猛暑。雨は降りません。

さらに芋虫の被害にも。

芋類、根菜類は害虫の被害はほとんどありませんでしたが、果菜類はこんなに難しいのですね。

待てど暮らせど実はほとんどと言ってもいいほどならず、収穫できたのは巨大な4株からトマトソース2人前程度でした。トマトが成長をはじめた当初から「上手くいかないだろう」と予想していたので、せめて来年用の種くらいは…と、問題ない個体を自家採取にまわしました。

ハウスの中で育てる、日除けを設置する、水やりの回数を増やすなどして来年は対策していきます。

大根とビーツの種まきから1週間と5日後

2025年9月30日に大根とビーツの種まきをしました。

1週間と5日後、成長していました。

大根は成長の様子からして、間引きが必要と判断。ビーツはもう少し大きくなってからで良さそう。

意外と秋でも大根の葉が芋虫に食べられてしまうので、防虫ネットをかけることにしました。

京都から取り寄せた九条ネギ

九条ネギも育てています。夏頃に苗を定植。ヒモのように細かったのに今ではこんなに。

枝豆を収穫してベーグルに

さつまいものコンパニオンプランツとして育てていた枝豆が収穫を迎えることに。

種まき前にクリムゾンクローバーを植えて土をいい状態にしていたくらいで、ほぼ無肥料。コンパニオンプランツだったのもあり、収穫量は期待していなかったのですが、期待を裏切るくらい実がなりました。なんという副産物。

帰宅してすぐに塩茹で。豆は小粒なものの風味は強い。意外と虫食いが少ない。余分な肥料を与えなかったからでしょうか。

私たちが食べて終わるにはもったいない。秋の味覚を楽しんでいただこうと、茹でたての枝豆をベーグル生地に練りこみ、チーズとこしょうをトッピングして枝豆チーズベーグルに変身させ当店で販売させていただきました。

割った瞬間の豆の香り。チーズの塩気と、わずかな黒胡椒のスパイシーさ。枝豆は今年で終わり。はかなく、短い。

自分が育てた作物を商品に転換する。日本ならではの移り変わる季節の美しさと、味覚を楽しんでいただく。パン屋をやりながら畑を並行して2年目になり、やっと私のやりたいことが現実化しはじめ、感慨深いです。お召し上がりいただきありがとうございました。