人前で話すのが苦手な私がセミナー講師をする緊張をどう乗り越えたのか

人前で話すのが苦手なseina(@st_0905)です

どのくらい苦手なのかというと、

  • 人前に出てるだけで激しい動悸や息切れがする
  • 緊張から話す内容が吹っ飛んでしまう
  • ろれつが回らなくなって噛みまくる
  • 頭が真っ白になり、固まってしまう

こんな状態になります。一度イベントを主催したことがあるのですが、上記のようになりパニック状態に。

大失敗でした。

「やっぱり私は人前で話すのはダメなんだ、もう人前に出るのはやめよう」と思っていた矢先、セミナー登壇の話をいただくことに!

また同じようにパニックになったの?

いいえ、そんなことはありません。こんな私でも、無事セミナー講師をやり遂げたのです。

人前で話すのが苦手な私が、どうやってセミナー講師を乗り越えたのか。今回はその方法を紹介します。

秘訣は「考え方を変えること」と「行動」にあります。

▲私が登壇したセミナー内容はこちらです

人前で話すのが苦手でもセミナー講師ができた 緊張している方に知ってほしいこと

初めてセミナー講師をするなら、とても緊張しますよね。

また、

緊張している人

もし真っ白になったら、固まったらどうしよう...

と、不安も感じるはずです。

セミナー講師をやり遂げた今思うのは、「そこまで緊張しなくてもよかったな」です。とはいっても、緊張するものは緊張する。

セミナー講師を乗り越えた方法を説明する前に、はじめに知ってほしいポイントが5つあります。

大丈夫、緊張をやわらげる方法があるんです。

ポイント1 緊張して当たり前

セミナー講師を初めてするなら、緊張して当たり前。自然の反応なので、何も不思議なことではありません。

「緊張している=真面目にやろうとしている」証拠でもあります。「このくらいで緊張するなんて...!」と自分を責めずに、一旦受け入れてあげてください。

また、大人になってから極度に緊張する機会が訪れるのは、そうないですよね。

乗り越えれば、きっと大きく成長できるはず。

ポイント2 過度な緊張は

初めての挑戦するとき「失敗したらどうしよう」と、トラブルが起きると想像しがち。

でも、これは起きるかどうかも分からない未来です。もしかしたら、何事もなく終わるかもしれないですし、スタンディングオベーションをされるほど大成功するかもしれない。

どうなるかは、やってみないと分からないことなのです。

なので、緊張、不安、焦り、モヤモヤという私たちが感じているネガディブな感情は「空想」からきていることもあります。

こう理解すると、少し楽になれませんか?

ポイント3 セミナー中に止まるのが怖い むしろ止まるのは良いこと

人前で話している最中、止まるのを怖がる方もいると思います。

だから、何を言っているか自分でもわからないけど、マシンガントークしてしまう。

これ、私も経験あります。

でも、間が空くのは怖がらなくていいのです。むしろ、良いこと。参加者に聞きやすさ、安心感を与えられます。余裕がある様って、聞いている側は安心できるんですよね。

間がないまま延々としゃべり続けられるのは、意外とストレスになります。

ポイント4 トークが止まる 噛むは恥ずかしくない

緊張する原因の1つとして「完璧にやらないといけない」という考え方があります。

例えば、緊張してトークが止まってはいけない、絶対に噛んではいけない、とか。本当は緊張してトークが止まってもいいし、別に噛んでもいいんです。セミナー講師であれ人間なので、止まる、噛むは絶対にあります。

「こうでないといけない」と、自分でプレッシャーをかけているだけ。

また、どうしても気楽に考えられないなら、誰かのセミナーを思い出してみてください。慣れている方はないかもしれませんが、止まる、噛むは絶対にあります。

でも、それを「変だな」とは感じませんよね。

であれば、あなたがトーク中に止まっても噛んでも、大丈夫ってこと。

ポイント5 緊張している様子は「参加者に不安を与える」と理解して

緊張している姿を参加者にみせるのは、セミナー講師としてマイナス。

参加者の立場になって考えてみてください。セミナーに参加したら、講師がキョドキョド、おどおどしている。見ているこっちが不安になりますよね。

「あの人、大丈夫なのかしら?」と。

お金を払い、申し込んでくれた参加者の方がいる。その事実があるだけで、あなたは立派なセミナー講師です。

「私なんか」と、思わなくてもいいのです。

初セミナー講師に挑戦 苦手を乗り越えた6つの方法

方法1 「どうしたら分かりやすく話せるか」に集中する

過度な緊張をしているとき、自分に注目しているケースが大半です。

つまり、自意識過剰な状態。

  • 人の視線が怖い
  • 上手く話せなかったらどうしよう
  • 噛んでしまったらどうしよう
  • 真っ白になってしまうかも
  • なんて思われているか不安

という具合に。

まず、セミナーを聞きにくる人の目的を考えてみましょう。

セミナー講師の揚げ足とりに来ているわけではありませんよね。一言一句聞き耳を立てて、失敗をする様子を見にきているわけでもありません。

参加する理由は、あなたの話を聞きにきて、学びたいからです。であれば、その要望に答えることだけに集中すればいいのです。

どうしたらわかりやすく話せるか、伝わるかだけに集中する。そうすると、過度な緊張が減ります。

方法2 セミナーで話す時間は「あっという間」と考える

私がセミナーで話す時間は、1時間でした。

人によっては持ち場が30分、40分の方もいるでしょう。普段の生活の中で、数十分や1時間はあっという間なのに「人前で話す時間」になると、不思議なことに何十倍にも長く感じます。

だから「人前でそんなに長く話すなんて!」と、思うはず。

本当はあっという間なはずなのに、緊張して苦しくなる。その影響で、セミナー講師としてベストパフォーマンスを発揮できないのは勿体ない。この緊張感がなければ、上手く話せるはずだと。

なので、私はこう考えるようにしました。

seina

たった1時間なんて、あっという間。全然大したことない

私は今26歳で、これまで数々の苦難がありました。それに比べたら「1時間人前で話す」なんて、全然大したことないだろうと。

中二病的な考え方かもしれませんが、緊張さえなくなれば、中二病的な考え方でもなんでもいいのです。「緊張しすぎる=それほど真面目」な証拠なわけですが、その真面目さが、ときどき首を絞める。

こういう方は、少し肩の力を抜いたほうがいい。

よい意味で適当に。

方法3 噛む不安は「シンプルな表現」に変換する

どうしても噛む不安がある場合、「シンプルな表現」に変換することで解決できます。

まず、セミナーの台本を作ります。

練習する中で、自分が噛みやすいポイントが分かってきますので、それをシンプルな表現にすればいいだけ。難しく話そうとして言いにくくなっている、という可能性もあります。

シンプルな表現に変換した一例を紹介します。

私の場合、セミナー中にこんな話をしようと台本に書いていました。

なぜ落ち着くのかと考えると、自分の食欲を受け入れる考え方だから、ではないかと思います。「食べて胃はいけない」は自分の感情を押し込めているので、考えるだけでストレスになりますよね。

でも、こう「いつでも食べられる」と考えると、自分の食べたい気持ちを受け入れていることになります。この点がストレスがたまる、たまらないの違いなのではないかと、経験上思います。

なんだか長い!

練習中、噛んでしまいました。しかも、何が言いたいのか分かりにくい。

もっとシンプルにできますよね。一部、変換してみます。

なぜ落ち着くのかと考えると、自分の食欲を受け入れる考え方だから、だと思います。「食べて胃はいけない」は自分の感情を押し込めるので、考えるだけでストレスになりますよね。

この受け入れる、否定するのちょっとした考え方の違いで、ストレスになるか、ならないかが変わってくるんです

語尾や台本の後半を、シンプルな表現に変換。スッキリして言いやすくなります。

また、さらに大切なのはすべてを話そうとしないこと。何を話して、何を話さないのかを厳選する。

すると、トークはよりシンプルに、簡単になります。

方法4 緊張をへらすには台本を用意して練習をくり返す 

前述の通り、セミナーの台本を作成していました。

話し慣れている方は台本なしでセミナーをする方もいますが、私は初の試み。

アドリブで話すなんて、絶対ムリ! 

何を話したらいいかわからず、真っ白になってしまうでしょう。だったら、台本を作り、話すことを決めてしまえばいいわけです。

私は真っ白になることが予想できていたので、初めの挨拶から終わりの挨拶までトーク内容をすべて考えていました。

▲冒頭の挨拶の台本

台本の構成としては、上部にスライド。その下に台本部分。

こうすることで、自分がどのパートを話しているのか、目でみて理解できます。台本部分のみでもいいのですが、台本から目を離したり、緊張もあわさると「どこ話しているんだっけ?」と、迷子になることも。

練習中、何度か迷子状態になったので「スライド+台本」の形を採用しました。

▲別のスライド部分の台本

台本を作るコツは「話し言葉にすること」と「語尾が被らないようにする」です。台本通りに話しても、自然に聞こえます。

台本台本と散々言っていますが、台本作成のメリットは他にもあります。

  • 話すことが決まっているので気持ちが楽になる(読めばいいだけなので)
  • 「何を話したらいいか分からない」を防げる
  • トーク内容を事前に練れる

セミナーが初めてなら、台本作成は絶対にオススメしたい。

そして、スライドを作り台本もできあがったら、身体に刷り込むくらい何度もくり返し練習をすること。セミナーの流れやトーク内容を覚えられるので、当日もスムーズに進められます。

また、練習をすると自分セミナーのどこがダメなのか、どうしたら良くなるかを考えられる利点もあります。

方法5 セミナー講師っぽく魅せる方法を駆使 余裕のなさを隠す

緊張するシーンでよく聞くのが、「観客をカボチャだと思え」です。

「カボチャだ」と思うことで観客の存在を意識しないことで、緊張がほぐそう。という考え方ですよね。

ですが、セミナー講師としては、よくない考え方です。参加者を意識せずに話すと、自分のトークだけが一人歩き。ただの演説になってしまいます。

スライドだけに注目するセミナー講師。この姿をみる、参加者の気持ちになってみてください。

つまらないですよね。

「どこを見て話しているんだろう?」と、不安にもなります。話を聞きにきてくれている方のために「話をしているアピール」をしないと、参加者は飽きてしまい、心がどんどん離れていってしまうんです。

ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、セミナー中は参加者をまき込んでください。

  • 参加者ひとりひとりに視線を向ける(参加者全員に満遍なく)
  • 問いかけを挟む(〜って思わないですか?〜ですよね?)
  • 質問を挟む(〜のような方っていますか?など、手を上げさせるのもOK)
  • 個人的な話をして興味を持たせる(失敗談、経験談など、自分にしか話せないこと)

というテクニックを、どんどん挟んでいくこと。

問いかけや質問には、答えさせなくていいんです。だいたい参加者の方は恥ずかしがって答えてくれないので、答えてくれそうな方がいたら待つ。

答えてくれなさそうなら、深く考えずにどんどん先に進みましょう。

方法6 他人を頼ってセミナー講師に集中する

今回、無事にセミナーをやり遂げられたのは、私ひとりの力ではありませんでした。

ありがたいことに、会場の確保、告知、申し込みページの作成など。バックヤードで支えてくれる存在があってこそでした。

なので、可能であれば、サポートしてくれる方を交えて2〜3人体制でやるのが理想的。

多分、本業をしながら、セミナーの準備をされる方が多いと思います。私も別に本業がありますので、仕事をしながらセミナーの準備を進めていましたが、想像以上に時間がかかる!

セミナーのテーマは「ダイエット」。ザックリ決まっているのはいいものの、何を話すかを考えるところから始めます。「何を話せるか」を考えるのに、ノートに乱雑に書いてみるところから。

スライドの作成は、アナログ式に紙とペンで構成をねる。構成を仕上げたのはいいけど「なんか違う」となって、作り直したり。トーク内容も、ムダを削ったり足したり。

また、台本は話す内容を1〜10まで考えるので、時間がかかります。というように、一口に「セミナー講師」といってもやることは膨大。

セミナー開催の細かい業務までひとりで抱えていたら、セミナーに集中はできなかっただろうな。

練習や試行錯誤がたりず、お粗末な内容になっていただろうな、と思います。

セミナーをする前に準備すると安心できるもの3つ

指示棒 セミナー講師として箔がつく

[itemlink post_id="12480"]

スライドを指すのに使える指示棒。

これがあると、セミナー講師っぽさがマシます。

▲こんな風に!

レーザーポインターでもいいんですが、レーザーだと「指している感」が少ないので個人的には指示棒が好き。

指示棒1つでセミナー講師感が増すなら、安いものです。

レールクリヤーフォルダー 台本を挟むのに便利

[itemlink post_id="12482"]

練習を重ねるうちに、台本がめくりにくいことが判明。

めくるのに時間がかかっては、タイムロスになります。そこで、自宅にあったレールクリヤーホルダーを使ってみるとドンピシャによい!

両面印刷すれば紙をムダにせずに、台本にできます。

ペラッとめくれるし、バッグの中に入れていても台本がよれる心配もない。

小型プロジェクター トラブル回避と練習に使える

[itemlink post_id="12485"]

会場にあるプロジェクターが使えない!!!

そんな、予期せぬトラブルが起きるかもしれない。

もし不安な方は、小型プロジェクターを用意しておくと安心。トラブル回避だけではなく、自宅でもセミナー練習ができる優れもの。

iPhoneと繋げられるので、パソコンでデータを持っていく必要もありません。

私は何度もこのプロジェクターを使い、セミナー練習ををしました。指示棒を使う練習にもなります!

▲手のひらサイズ、こんなに小型

新しい挑戦を乗り越えれば必ず自信につながる

以上が、人前で話すのが苦手な私が、セミナー講師をやり遂げた話でした。

セミナー登壇の話をいただいたとき、

「私にできるのだろうか」
「うまくいく気がしない」

としか思えず、緊張と不安だらけ。布団の中に入るとセミナーのことを考えてしまい、眠れない夜も。

ですが、緊張や不安を感じているだけの状況は、セミナーのパフォーマンスに悪影響が出るだけ。精神衛生面上も、よくありません。

考え方を変え、緊張を和らげる。「セミナーが上手くいくだろうか」という不安は、上手くいくように台本を作り、練習することで克服する。という心がけをして、セミナーに挑みました。

実際、過去にしたイベントでは、緊張しすぎて真っ白。

自分の中では、トラウマ並の大失敗。

この経験もあったので「私にはできるはずもない」と思い込んでいましたが、トラウマ並の大失敗を「成功」に塗りかえられました。セミナー講師をした経験は、大きな成長に繋がったと思っています。

緊張して不安ばかり。そんな方の気持ちが、この記事でどうか楽になりますように。

無事にセミナーが終わることを願っています。ファイト!