こんにちは、美容整形好きWebライター・ブロガーのseina(@st_0905)です。
過食克服記事、第4弾のお話は『我慢』についてです。
皆さんは、過食を克服するためには我慢が必要だと思っていませんか?
はじめにお伝えしたいのは『我慢』は過食克服にとって、デメリットになります。過食したい気持ちを我慢で押さえつけるのは、もってのほか。我慢をつみ重ねると、さらなる悪循環にハマってしまうかもしれません。
- なぜ我慢しなくていいのか
- なぜ我慢が過食克服にデメリットになるのか
- では、一体どうすればいいのか
今回は上記について、じっくりお話していきます。
「過食したい」はストレスによる身体の防御反応 我慢できなくて当たり前
「過食したい」はストレスによる身体の防御反応 我慢できなくて当たり前
記事の冒頭に、この意見を持ってきたのには理由があります。
『過食=悪いこと』と、考えてしまう方が多いからです。私も昔はそうでした。過去形なのは、自分のしている行為を否定する状況はツライ以外の何物でもないので排除したのもありますが、冷静に考えると『過食=悪いこと』はノットイコールなのです。
食べすぎると、生活習慣病の原因になることはあります。しかし、食べることは生きることですから、何にも悪いことではありません。過食することで「醜くなる」「ゴミ溜めのようだ」と、自己否定をしたくなる気持ちもよく分かります。
これも客観的に考えれば、事実と反しています。食べることで汚れてしまったように感じるのは、自分で作り出している感情にすぎません。
「過食をするのは悪いことではないよ!」と、ここで筆者の意思表示をしておきます。
そのほかに論理的な理由もあります。
「過食したい」と感じるとき。身体は何らかのストレスを感じ、それから逃れたいがために食へ走らせようします。つまり、過食は身体の防御反応。我慢できなくて当然のことなのです。
精神科医の水島広子氏の著書、『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』の中でも、ストレスと過食についてこのように言及しています。
過食症の患者さんが来られると、ご本人とご家族にだいだいいつも言うのは、「過食は今の〇〇さんに必要なものです」ということです。過食は、ストレス度を示すものであると同時に、ストレスを緩和するために身体が考え出した自己防衛反応でもあります。決してストレスの解決にはならないのですが、とりあえず苦しみに直面しなくてすむ、その場しのぎの効果があります。
引用元:拒食症・過食症を対人関係療法で治す 過食の効用 P.82より
このように身体の仕組みから「我慢できなくて当然」とも言えますが、ほかにも理由があります。
「過食はしてはいけない」「過食は悪だ」という価値観がある限り、自己否定をし続けることになる。その状況では、過食克服からはどんどん遠ざかるでしょう。その価値観を変えるきっかけになれば...という願いも込めて、お話ししています。
「強い過食欲を抑えきれずに食べてしまい、罪悪感にさいなまれている」
「我慢で押さえつけ、今にも過食がしたくて頭がおかしくなりそう」
過食はしてもいいんです。
過食をするのは悪いことではないし、過食を一度したからといって激太りするわけでもありません。翌日体重は増えるかもしれませんが、脂肪ではなく浮腫みです。食べることで、あなたの価値が下がるわけでもありません。
だから、過食したい気持ちを一旦受けいれましょう。
肩の力が抜けたら、先に進んでくださいね。
過食欲を『我慢』で封じ込めると必ず爆発する
この記事を書いている私でさえ、
- 過食はいけないこと
- 食べる=太ること
- 太ると自分の価値や自信が失われる
- 女としての魅力がなくなる
だから、過食はしてはいけない。そう考え、強い過食欲を上回るくらいの我慢で押さえつけていました。本当は喉から手が出るくらい食べたいのに。しかし、人間の我慢は長く続くものではありません。
過食を克服しようと、挑戦しては失敗したり。一旦ダイエットをやめてみたり。食生活を変えて試行錯誤したり。体重や食事とうまく付き合えるようになった今、過去の経験から「我慢をしてもいいことがない」と、学びました。
我慢をつみ重ねた結果、必ず爆発していたからです。
小さな我慢は目に見えなくとも、自分の中にかならず蓄積されます。そして、何かの拍子で我慢が「ドカーン!」と爆発。とり返しのつかないくらい過食をしたり、3ヶ月くらい過食をする日々が続いたこともあります。とんでもない反動です。
我慢をくり返せば、いつか感情が溢れるときが訪れます。
イメージは『コップ』が自分の心。そこに溜まる『水』が我慢です。たとえ小さな水滴(我慢)でも、コップに入れ続けたら溢れてしまいますよね? それと一緒。
『我慢』は悪の根。蛇口がひらいたら、早めに閉じておきましょう。我慢をためず「食べたい」と思ったら、素直に食べること。あとあと爆発するのを防ぎ、事態を深刻化させないために必要な手段だと、私の経験からは言えます。
食べたいものを食べる時は、満足度を上げ、太らない工夫をしながら食べるのがコツです。
例えば「ケーキが食べたい!」としましょう。
ここで、エサをむさぼるように食べるのはやめてください。スーパーに売られているケーキを買うよりも、洋菓子屋さんで少し高いケーキを買ってみましょう。いつもより上等なケーキを買ったら、エサのように食べられませんよね? 「せっかくいいケーキなんだから」と、食卓を片付けたり、紅茶を用意したり、おしゃれなお皿に盛りつけたくもなるでしょう。
こうした『食べる行為以外のこと』が、意外と満足度を上げるのです。
太らない工夫とは、適量を食べることです(ワンホール食いは×)。血糖値の急上昇をさけるために、タンパク質の含んだものとと一緒に食べる。プロテインを飲んでおく。空きっ腹で食べず、食後にいただく。食べる前or食べた後に運動をする...などがあげられます。
過食を我慢することが、必ずしも正解とは限りません。かといって「我慢はよくないから食べよう!」と、自分に甘くしすぎて食べすぎるのも正解ではありません。
いい塩梅で『我慢』を満たしてくださいね!
『我慢』が新たな過食を誘うメカニズム
我慢をすると「新たな過食」として、爆発が起きます。
実はこの現象、身体のメカニズムを使って説明することができます。
『我慢』とは、本来感じている気持ちを押さえつける行為です。本当は食べたくて仕方ないのに、理性でそうさせないように押さえつけます。我慢、忍耐、努力、根性...は美徳である!という考えも否定はしませんが、感情を押さえつけると見えないところでエネルギーを必要とします。
我慢をくり返せば、大きなストレスになるでしょう。
ここで大きく関係してくるのが、ドーパミン(1*)、セロトニン(*2)、コルチゾール(*3)、レプチン(*4)、グレリン(*5)です。
人間がストレスを感じると、脳からドーパミン、ノルアドレナリンを分泌させます。つづいて、副腎からストレスホルモンであるコルチゾールを分泌させます。
適度なストレスは身体を外敵から身を守るために必要で、それがなくなってしまうこと自体もストレスになるわけですが、要はバランスの問題です。コルチゾールが増えすぎると、食欲増進させるだけではなく、身体に悪さをします。
どのような悪さがあるのかというと、
- 満腹感と関係するレプチンを、セロトニンが減少
- ドーパミンが増えて満腹を感じにくくなる
- 血圧や血糖値を上げて身体に負担をかける
- グレリンを分泌させ、食欲を増進させる
です。
コルチゾールと同じように、ドーパミンも脳の働きに必要な神経伝達物質です。例えば、うつ状態の時にやる気や意欲を出させ、現状を好転させるよい効果もあります。しかし、増えすぎるのもよくありません。
ドーパミンは摂食中枢を刺激し、満腹を感じにくくさせる性質があります。ほかにも、満腹感を得るためのセロトニンを減らすことがわかっています。
セロトニンは、脳の視床下部にある満腹中枢に働きかけて、食欲を抑制させる働きを持っ
引用元:ダイエットと摂食障害について http://www2.hannan-u.ac.jp/~hanakawa/soturon/2011/Tashiro.pdf
ている。しかしストレスがかかったり興奮したりすると、脳内にドーパミンが多くなって
摂食中枢を刺激する。その結果、異常な食欲が湧いてきて食べ過ぎてしまう結果となるの
だ
満腹感を得るためには、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質を増やすことが重要になるわけですが、これは別の記事でご説明しましょう。
*1...ドーパミンとは、脳内で働く神経伝達物質の一種。やる気、意欲、快楽、性欲などに密接に関係しており、意欲的に活動するために重要なホルモン。分泌されると快感を得やすいため、その快感を求めてくり返し行動を起こすこともある(報酬系)。別名「快楽ホルモン」とも呼ばれている
*2...セロトニンとは、脳内で働く神経伝達物質の一種。睡眠、心や食欲の安定、感情や気分のコントロール、身体の生体機能(消化、排便、体温調整)などに関わっている
*3...コルチゾールとは、副腎皮質から分泌されるホルモンの一種。別名「ストレスホルモン」。主な働きは、糖質・脂質・タンパク質の代謝、抗炎症および免疫抑制などがあげられる
*4...レプチンとは、脂肪細胞から分泌されるホルモン。肥満、体重増加を抑制する働きがある
*5...グレリンとは、胃から分泌される食欲増進を増進させるペプチドホルモンのこと
では、一体どうすればいいの?
前回の記事『〜(3)カロリー不足×加工食品は最悪の組み合わせ編〜』でもお話しした、カロリー・栄養不足状態。さらにこの記事でお話しした、我慢による慢性的なストレス過多な状態。
これらが重なると「過食してしまうのも無理はない」と、お分かりいただけたでしょうか?
脳の仕組みからして、カロリー・栄養不足・我慢は、過食を引き起こす悪循環のサイクルをまわし続けてしまいます。どこかでやめないと、過食の連鎖がつづくことに...
なので、まずやるべきなのは、
- 食生活を改善をし、カロリー・栄養不足の状態から脱却する
- 「過食しなくても平気!」と思えるくらい充実した食事をとること
- 「食べたい」と思うものは素直に食べる(満足度を上げる、太らない工夫をしながら)
です。
我慢については、食生活が整えば自然と我慢しなくてもよい環境になるはずです。
しかしここで、

痩せたい。食べるのは怖い...
と思う方もいるかもしれません。痩せたい気持ちも分かります。
でも、痩せることは後回しに。たくさん過食をしてしまう不安定な状態なら、理想的な身体になりたくてもなれません。自分の身体を好きになれる未来のあなたのために、過食を克服することが優先事項です。
どうでしょう。できるところから初めてみませんか?
次回は、〜どんな食事にすればいいの?〜についてお話ししていきます。
記事の補完に使用した参考文献
・拒食症・過食症を対人関係療法で治す
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・過食を根本治療するために管理栄養士に相談してみた 痩せる→リバウンドの連鎖に終止符を!